鶯谷・入谷・日暮里・三河島駅周辺でも新築マンションが次々と建設され、供給過多となっている現在、安定した「賃貸経営」を実現するのが難しくなってきています。
ここでは、空室対策において確認すべきポイントを今回から4回に分けてご紹介いたします。
〇募集条件の見直し
まず最初に考えられる空室対策が賃料の見直しです。
そもそも周辺相場と比較してかけ離れて高い場合は、当然見直す必要があります。
ご存じの通り、築年数が経つほど家賃も安くなります。
「前の入居者はこの賃料だったから」と言って、ずっと同じ賃料では当然決まりません。
今出ている競合物件と比べて適正な家賃に見直しましょう。
また賃料設定の工夫として、“見せ方”を変えるという方法もあります。
たとえば、家賃7万円で探しているお客様がいるとします。
その人がインターネットで検索をかける際は、賃料の項目を上限7万円までで入力します。
すると現在の募集賃料が7.2万円の物件はヒットしません。
そこで、募集賃料を7万円、管理費2千円という表示のさせ方をします。
こうすれば、先程の検索条件でもヒットすることになり、より多くの人に見てもらえることになります。
費用面での空室対策ですと、初期費用を安くするという方法もあります。
入居者によっては、月々の賃料を安くしてもらうよりも、初期費用が安くなる物件を好む方もいます。
そこで、今まで礼金1ヶ月で募集していたのをゼロにするだけで反応が良くなります。
決まらない期間が1ヶ月以上あるより、礼金をゼロにして早く決まった方がお得ですね。
また賃貸仲介業者の営業モチベーションを上げるために、入居者を決めてもらった際の謝礼(AD:広告費)を出すというのも効果があります。
例えば、「広告費を1ヶ月分支払うので、お客様の紹介を頑張ってください」と、賃貸仲介会社へ営業を行うことで、他の物件よりも売上が上がる物件になるため、積極的にあなたの物件を紹介してくれるようになります。
あるいは、最近ではフリーレントを導入している物件というのもあります。
フリーレントとは、入居当初の家賃を何日間分か無料にしてあげるキャンペーンのことです。
現在の“借り手市場”の状況を考えると、今は礼金ゼロあるいは広告費を出すというのは、もはや当たり前なのかもしれません。
上記の対策を行って空室が埋まらない場合は、再度賃料の見直しを行いましょう。
一番入居者が決まりやすいのは“値ごろ感”のある物件です。
周りの競合物件の標準賃料よりもやや安くして、募集を出せば空室は埋まるでしょう。
〇その他の空室対策
今回は、空室対策を“募集条件の見直し”の面から考えてみました。
しかし、もしかしたら入居条件の緩和や室内リフォーム・設備などを見直せば、賃料を下げなくても入居者さんが決まるかもしれません。
そちらについては、また次回以降に述べていこうと思います。
なので、それらの見直しを行った上で、賃料を下げるかどうかの最終判断をしてください。
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